(シャトー・ピポー 2009)

Information (情報)
Winemaker (作り手) : Chateau Pipeau (シャトー・ピポー)
Nation, Area (国、地域) : France Bordeaux (フランス ボルドー)
Kind of Grape (葡萄品種) : Merlot 90%,Cabernet Sauvignon 5%,Cabernet Franc 5% (メルロー90%、カベルネ・ソーヴィニヨン5%、カベルネ・フラン5%)
w.aoki’s Rating (w.aokiのレーティング) : 7.7 (B+)
General Retail Price (標準的な販売価格) : 6,000 yen ~ 7,000 yen
Purchased Price (購入価格) : 6,279 yen
Purchased Shop (購入店) : Wine Shop (YNSトウキョー)
Purchased Date (購入日) : 2013/6/2
Drinked Month (飲んだ月) : 2013/6
Comments (コメント)
ボルドーでも右岸はメルロー主体のワインが多く、高いメルロー比率にカベルネ・ソーヴィニョンやカベルネ・フランをブレンドしてワイン造りを行うシャトーが多いことで知られています。
このサンテリミオンから3km程離れたサン・ローラン・デ・ コンブを拠点とするシャトー・ピポーもそんなシャトーの1つです。
ボルドー右岸でもサンテミリオンは特にメルローの比率が高いのですが(ので僕はボルドーでは右岸、右岸でもサンテミリオンが好きなのですが)、このシャトー・ピポーはその中でも際立って高い比率を誇ります。
液面は美しく深い若干紫掛かったガーネット色。
透明度が高く、ボルドーの中でもメルローの比率が高いサンテミリオンらしさを感じます。(左岸の場合はカベルネ・ソーヴィニョンメインなので、もっと紫寄りのルビー色が多いです)
アロマはややワイルドに香るストロベリー系の若々しいアロマ香りに、柔らかなバニラの甘いブーケがややはっきりと漂います。
樽香は結構強い方だと思います。
このブーケを除くとメルローよりもカベルネ系の香りの特徴が思ったよりも強いかなと感じました。
アタックは香り同様、メルローにしてはやや野性的なカシスを思わせる果実の風合いが前面に出ていて、この辺りは5%しかありませんがカベルネ・ソーヴィニョンの印象を感じます。
ただ、それを際立たせないようにカベルネ・フランが中和して、メルローという穏やかで優しい器の中に盛り込んでいるイメージです。
アタックで感じるインパクトは長くは続かなく、後に落ち着いた酸とタニックさが心地良いブレンドで口の中を満たし、静かな余韻を演出します。
また、アタック時に甘みが少しだけ遅れてやってくるのが良いですね。
これがそのまま少しずつ引きながら余韻に残るので、バランスはとても良いと思います。
素敵な1本です。
最後に、巷ではコストパフォーマンスが高いワインと言われているようですが、確かにこのワインがボルドーワインと言うことを考えると、コストパフォーマンスの面ではかなり優れていると思います。
ボルドーでこの味のワインを買おうと思ったら万単位はする可能性が高いので、そう言った意味でも一押しと言って過言ではないシャトーです。
ただ、ボルドーというエリアを除いた全世界を相手に考えると、このワインと同じ位美味しいワインで半額で買えるワインも僕の経験では存在しました。
故に、単純にコストパフォーマンスが高いと言うよりは、あくまでボルドーワインとしてはコストパフォーマンスが高いと考えた方が良いように思います。