(ヌーン・エクリプス 2012)

Information (情報)
Winemaker (作り手) : Noon Winery (ヌーン・ワイナリー)
Nation, Area (国、地域) : Australia Langhorne Creek (オーストラリア ラングホーンクリーク)
Kind of Grape (葡萄品種) : Grenache 65%,Syrah 35% (グルナッシュ65%、シラー35%)
w.aoki’s Rating (w.aokiのレーティング) : 7.7 (B+)
General Retail Price (標準的な販売価格) : 10,000 yen ~ 15,000 yen
Purchased Price (購入価格) : 11,200 yen
Purchased Shop (購入店) : Wine Shop (YNSトウキョー)
Purchased Date (購入日) : 2013/12/8
Drinked Month (飲んだ月) : 2014/8
Comments (コメント)
面白いワインがやってきました。
その名もヌーン・エクリプス。
ヌーンは正午、エクリプスは日蝕や月蝕などの蝕を表す言葉ですが、この言葉の組み合わせが何とも言えず日本人の自分にはミステリアスさを感じます。
ラベルの絵柄も何だか不思議な雰囲気ですよね。
購入元のYNSトウキョーさんによれば、このヌーンワイナリーは、年間生産2万本という本数が少ない生産者として知られていて入手し難いこともあり、世界中のコレクターがリリースされると同時に殺到し、毎年1カ月程で完売してしまうと言う人気の1本とのことです。
余談ですがこのYNSトウキョーさん、結構強烈に推し気味のコメントが並んでいますが、情熱が伝わってくるので僕は好きなお店です。
ここは直ぐ飲むのを止めて、セラーで半年少し寝かせてから開栓してみました。
液面は濃く暗い赤紫の色彩。
グルナッシュが主体にしては深いため、色に関してはシラーの影響が強いのでしょうか、それともオーストラリアのグルナッシュはフランスなどに比べると色が濃い目なのか判断できませんが、美しくダークなルビー色をしています。
アロマは非常に強い濃密感が特徴で、最初に鼻を貫くような強いアルコールが感じられ、その後にブラックプラムやカシスなどの黒い果実の野性的で芳醇な香りに、キャラメルを思わせるニュアンスが混じって鼻腔に舞い込んできます。
とても力強いアロマです。
胡椒にも似たスパイシーさを持ち合わせたアタックは、どっしりとしたタンニンが作り出す明確で筋骨隆々なボディを感じます。
甘味と渋味のこの強烈なインパクトは、今迄に飲んだワインでも屈指の強さです。
また、余韻で感じる苦みはベルギーのビターチョコレートを思わせる雰囲気で、消えて行った甘味の後に比較的長く続きます。
強烈な個性と優れたバランスを感じさせるワインで、極めて現代的なワインだと思います。
そして、このワインは飲み手を選ぶのではとも。
と言うのも、とても強烈だからです。(笑)
例えば南フランスの陽気なシラーをサーフィンと例えるなら、こちらはボクシング。
ワイン単独で楽しむよりも、肉料理やスモークチーズなど香ばしい食べ物と合わせて楽しむのがお薦めかなと思いました。
最後に、人気の銘柄と言うのは分かりますし味も美味しいので良いワインだとは思いますが、味と価格とのバランスを考えると、価格がかなり高いかなと思います。
5,000円~7,000円辺りが妥当な感じがしますね。