市民ランナーが10km40分切りを達成するための練習法

ランニング愛好家の皆さん、こんばんは。
フォトファンタジスタ×シティランナーのw.aokiです。


今日は、多くの市民ランナーにとっての最初の大きな壁になると想定される、10km40分切りについてお話しようと思います。


まず私は、2019年9月22日に15年振りに5,000mを走り、そこから再び長距離を走ることを始めました。
(以下、5,000mおよび10,000mに関しては、練習では一周625mのトラック型のジョギングコース×8周で計測していることが多いので、625m×8=5,000m or 625m×16=10,000mのため、ロードレース以外のトラック型ジョギングコースでの練習の際の計測タイムに関しては、敢えて5kmや10kmではなく5,000mや10,000mと記載します。)

15年前迄は、高校・大学と陸上部ではなく趣味で走っていただけの根っからの市民ランナーになります。
大学卒業の頃に長距離走を走るのを止め、暫くは高校時代に所属していた山岳部の延長で、登山などのアウトドアに傾倒していました。

この記事を書いている2020年12月30日時点での私の5,000mと10,000mのベストタイムは、それぞれ’17:32と’36:04で、前者は練習時のトラック型ジョギングコース、後者はロードレースでの公式タイム(=10km)ですが、1年前の2019年12月22日に同じコースで計測した5,000mと10,000mのタイム(当時の自己ベスト)は、それぞれ’20:42と’43:15と、今より5,000mが3分10秒、10,000mが7分11秒遅かったのです。
ようやく10,000mで40分を切れたのは、その約4ヶ月後(15年振りに再び走り始めてからは約7ヶ月後)の2020年4月19日で、’39:27でした。(同じコースで計測)
5,000mはこの2週間前の2020年4月5日に同コースで’19:12を計測、これがこの時点での自己ベストでした。
※ちなみに最新の自己ベストなどの記録は以下に掲載していますので、ご興味あればご覧ください。

ランニングにおける自己ベストと全ロードレース成績の一覧

本題に戻ります。
当然と言えば当然ですが、いずれの10,000mのベストタイムも、5,000mのベストタイム×2よりも遅くなっています。
当たり前でしょって思うかもしれませんがここが大事なところです。
私も含めて一般的な市民ランナーは、10kmを2つの5kmのスプリットとして考える場合、前半の5kmで20分を切れないならば、当然後半の5kmで20分は切れない人が殆どです。
10km40分を切れる走力のランナーが、意図的に前半の5kmを’20:15で抑えて、後半の5kmを’19:40で纏めたとでもやっていない限りまず無理でしょう。

なので、10km40分切りを目指す場合、まず5kmを’19:30、理想としては’19:15切りを目指して練習すべきだと私は考えます。
逆に言うと、5kmを’19:15を切って走れる走力があるならば、10km40分切りも達成できる走力が備わったと考えて良いでしょう。
例えば最初の5kmを’19:15で走れれば、後半の5kmは’20:30で走ってもトータルでは’39:45で乗り切れますから、40分切りは達成できると言う訳です。

 

👟5kmを’19:15で走るには

5kmを’19:15ということは、1kmあたりで考えるとスプリットは3:51/kmです。
より速く走ることを目指す多くの市民ランナーにとっての最初の関門、1km4分切りになります。
このレベルに来ると、1kmあたり5秒程度の違いでもそこそこシビアになってきます。
3:51/kmは231秒/kmなので、100mに直すと23.1秒。
100m23.1秒を1,000m続けてようやく3:51/kmで走れる計算になります。
小学校1年生女子の100m走平均タイムが22.92秒とのデータがありますので、これとあまり変わらないスピードです。
実際に走ってみると分かりますが、一般的な市民ランナーにとっては普通のジョギングレベルではなく、結構速いスピードです。
ジョギングと言うよりは、ランニングと呼ぶべきスピードですね。
ちなみに横浜のコスモクロックと言う大きな観覧車の直径もおおよそ100mのなので、この端から端までを23秒ちょっとで走るイメージと考えても、結構速いペースだと想像できます。
そのスピードを5km続けてようやく’19:15で走れるようになるという訳です。

 

👟1km3分台で5km走るための練習法

まず最低限5km続けて走れないと当然10km続けては走れません。
これを達成するにはスピードよりもスタミナが必要だと私は考えます。
スタミナと言っても心筋回りだけではなく、脚のスタミナも必要です。
故に1,000m×10本や2,000m×5本などのインターバル走よりもペース走(距離走)が向いていると思います

ペース走とは、3kmや5km、10kmなど一定の距離を同じペースで走り続ける練習のことを言います。
例えば5kmを1km4分ペースで20分間走る練習などです。
インターバル走も心肺機能を向上させるには有効な練習なのですが、どちらかと言うとスタミナではなく特にトラックでのスピードを鍛える方が向いていると思います。
10kmで35分切りを目指すのならばスピードを維持する力が必要なのでインターバル走を取り入れる必要性も理解できますが、40分切りならばスピードよりも長い距離をしっかり走れるスタミナと脚をしっかりと作った方が、目標に速く辿り着くのに効果的であると私は考えます。

ペース走に関しては、ロードレースという本番環境を考えるとロードで実施した方がより効果的です。
場所に関しては川沿いや街中など何処でも良いのですが、交通量が少なく信号がなるべく少ない場所が望ましいですね。
またロードは坂などの勾配があることも多いため、そう言った部分では多少のペースの誤差は出たとしても、それ以外の部分ではなるべく同じペースで走ることを心掛けましょう。
平坦な部分が長いならば、途中1kmだけ少しペースを上げて走ってみるなどスピード練習を取り入れて練習することも可能ですが、まずは同じペースで走り続けることを意識することが大切です。

では、なるべく平坦な練習コースで、1.5mと3kmで自分がどの位のペースで走れるか計測してみます。
(5kmでも良いですが、なるべく信号などで止められない方がより正確なタイムを計測できるため、ここでは1kmや3kmを例に取っています)
ここで1km当たりのラップタイムがどの位なのかを把握しましょう。

 

👟マラソンタイム予測ツールを使って5kmや10kmの予測タイムを計測する

インターネットで「マラソン タイム 予測」などで検索すると、最大酸素摂取量(VO2MAX)計算ツールなど、マラソンのタイムを予測するツールが検索結果として表示されます。
幾つかツールがありますが、どれを使用してもそれ程計測結果に大きな誤差は生じませんので、どれを使っても良いかと思います。
ちなみに私は以下のサイトで計算してみました。

マラソン/タイム予測ツール (by. 時計を忘れて走りに行こう)
※こちらのサイトでは計測方式が5つあったため、客観的で計り易かったです。

例えば上記リンク先ツールのリーゲルタイム式で4:00/kmで3,000m、つまり3kmのタイムを12分と入力すると、5kmの予測タイムは’20:37 (4:07/km)、10kmの予測タイムは’43:00 (4:18/km)でした。
試しに別のツール(マラソン・ランニングタイム予測ツール by. Run Hack Tools)で同様に入力した場合、それぞれ5kmと10kmの予測タイムは20:43、42:57でしたので、殆ど同じタイムと言うことも確認できました。
ここで、上記のリーゲルタイム式にて5kmを’19:15で入力してみると10kmの予測タイムは’40:08、別のツールでは’39:56でした。
ほぼ40分ジャストです。
10秒程度の誤差はその日の調子次第と考えて良いので、これで5km ’19:15を切って走れる走力があれば、10km40分も切れるだろうとデータの面でも想定できることが分かりました。

さて、では1.5mや3kmに戻ります。
と言うのも5kmを’19:15切りで走れるのであればここでは言うことはもうありませんが、そうでない場合、まずそれよりも短い1.5mや3kmでどの程度のペースで走れるように練習すべきなのかと言うことになるためです。
ここで先程のツール(リーゲルタイム式)で結果の5kmが’19:15程度になるように3kmのタイムを入力してみると、3kmが’11:12で5kmが’19:15になりました。
3km11:12を1km当たりのスプリットに割り戻すと3:44/kmですから、まずはこのペースで3km走り切ることを目標に練習してみると良いと思います。(ちなみに1,500m (1.5km)の場合は’5:22 (3:35/kmペース) でした。)
それができたら今度は距離を伸ばして少しだけペースを下げて5km、同様に10kmと、なるべく一定の速いペースで走れるように練習していくと効果的にスピードアップできると思います。
 

👟まとめ

①10km40分切りを目指す場合、まず5kmを19分台前半、理想的には19:15切りを目指す
②5km ’19:15は3:51/km(231秒)のペース。
100mでは23.1秒で、小学校1年の女子が100mを全力疾走するペースとほぼ同じ
③3km ’11:12(3:44/km)で走れるようになれば、5kmも’19:15を切れることが想定されるので、まずは3km’11:10程度で走れるように
④練習はペース走で、速いスピードで走れる距離を少しずつ伸ばしていくと効果的

 
これらを意識して練習に取り組めば、きっとあなたも10km40分切りを達成できると思いますので、少しずつ速く走れるようになることを楽しみながら練習に励んでみてくださいね。

– 2022年2月7日更新-
新たに以下の記事を執筆しました。
こちらは楽に速く走るためのランニングフォームの記事になりまして、10km40分切りを達成するためにお役に立てると思います。
ぜひ、併せてご覧ください。

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楽に速く走るコツは、体幹と重心を意識したランニングフォームにある

また、記録更新やより速く走るためのトレーニングを続ける際に心掛けたいことや習慣などをまとめた記事もありますので、お時間のある時に合わせてお読みいただけますと幸いです。
以下にご紹介しておきますね。

– 関連記事 –
記録更新を目指す市民ランナーが心掛けたい3つの心得を含む7つの習慣

これらの情報が皆さんのお役に立ち、記録向上や楽しいランニングライフに繋がれば嬉しいです。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

  

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