ワイン愛好家の皆さん、こんばんは。
フォトファンタジスタ×シティランナーのw.aokiです。
私はこれまで数百本のワインを飲み、そのうち百数十本のレビューを記載してきましたが、その中で沢山の日本ワインも楽しんできました。
そこでここでは、この日本で産まれた国産ワインに的を絞って、特に美味しかったワインのベスト5を紹介したいと思います。
この先も随時更新していこうと思いますので、皆さんがワインを選ぶ際の1つのオプション的な意見として記憶に留めていただければ幸いです。
🥇1st Place : Solaris Shinshu Komoro Merlot 2009 (ソラリス 信州小諸メルロー 2009)

Origin (生産地) : Japan (日本 長野県)
Kind of Grape (葡萄品種) : Merlot 100% (メルロー100%)
w.aoki’s rating : 8.6 (A+)
Purchased Shop (購入店) : Manns Wine Komoro Winery (マンズワイン 小諸ワイナリー)
Purchased Price (購入価格) : 7,350 yen
私が今迄に飲んだ日本ワインの中で最も美味しいと感じたのは、キッコーマンのワインブランド・マンズワインが造るメルロー100%のワイン、信州小諸メルローです。
幾つかのヴィンテージを飲みましたが、その中でもこの2009年ヴィンテージの美味しさは1つ抜けていました。
とは言うものの、2010年ヴィンテージは今迄に飲んだ国産ワインで2番目、2017年ヴィンテージは同4番目に美味しかったので、名実ともに私の経験では最高の国産ワインだと思います。
信州は小諸という年間日照量や冬でも雪が少ない恵まれた大地で育つメルローは、本場フランスのボルドー右岸にも負けないワインを造れる葡萄の品質を持っているということでしょう。
自信をもっておすすめしたい銘柄です。
🥈 2nd Place : Chateau Izutsu 2010 (シャトー・イヅツ 2010)

Origin (生産地) : Japan Nagano (日本 長野県)
Kind of Grape (葡萄品種) : Merlot 100% (メルロー100%)
w.aoki’s rating : 8.0 (A)
Purchased Shop (購入店) : Idutsu Wine (井筒ワイン)
Purchased Price (購入価格) : 6,108 yen
国産ワインで2番目におすすめしたい銘柄は、このシャトー・イヅツでしょう。
信州は塩尻の桔梗ヶ原に位置する小規模のワイナリーですが、この井筒ワインの造り出すメルローはとてもスケールの大きなワインでした。
初めて口にした時には、日本にもこんなに美味しいワインがあるんだと感動したものです。
マンズワインの信州小諸メルロー同様に、ジェントルで気品がある優しい飲み口ですが、小諸メルローを剛としたらこちらの方は柔のワインと言ったところですね。
紳士的ながらも力強い骨格の信州小諸メルローに対し、井筒ワインのシャトー・イヅツはとても穏やかでしなやかな骨格のワインです。
できることならどちらも味わっていただきたいなと思います。
🥉 3rd Place : Chateau Mercian Nagano Cubernet franc 2007 (シャトー・メルシャン 長野カベルネ・フラン 2007)

Origin (生産地) : Japan Yamanashi (日本 山梨県)
Kind of Grape (葡萄品種) : Cabernet Franc 100% (カベルネ・フラン100%)
w.aoki’s rating : 7.8 (B+)
Purchased Shop (購入店) : Chateau Mercian (シャトー・メルシャン)
Purchased Price (購入価格) : 5,000 yen
3番手はこちらのシャトー・メルシャンが造る長野カベルネ・フランです。
日本のワイン向け欧州品種葡萄で最強な(高品質な葡萄を育成できる)のはメルローだと思っていますが、このカベルネ・フランも実は結構良いと思います。(ちなみに個人的にはカベルネ・ソーヴィニヨンよりもカベルネ・フランの方が好きです)
そんなカベルネ・フラン100%のワインですが、これが良いんです。
アロマは可憐で静的な印象を受けますが、味は明朗で動的のためギャップが大きい点が特に印象的でしたし、ちょうど良いんですよね。
それに、何と言うか無理がないです。
カベルネソーヴィニヨンやピノ・ノワールなど、日本の気候では難しい品種を頑張って育てて造ったというような、この頑張っての雰囲気が感じられない、とても自然な仕上がりのワインになっている点も好印象でした。
なお、葡萄の生産地は長野県ですが、シャトー・メルシャンのワイン工場および醸造所は山梨県に在るため、生産地は山梨県となっています。
4th Place : Shinano Wine Tarujuku Merlot 2010 (信濃ワイン 樽塾メルロー 2010)

Origin (生産地) : Japan Nagano (日本 長野県)
Kind of Grape (葡萄品種) : Merlot 100% (メルロー100%)
w.aoki’s rating : 7.8 (B+)
Purchased Shop (購入店) : Shinano Wine (信濃ワイン)
Purchased Price (購入価格) : 8,400 yen
4番手はこちら、信濃ワインの樽熟メルローです。
2番手の井筒ワインと同じく、信州は塩尻の桔梗ヶ原に在るこちらも比較的小規模のワイナリーですが、ワインの質はこちらも負けず劣らずとても高いと感じました。
このワインの1番のポイントは美しさだと思います。
液面も不純物を感じさせない透明度の高さで色調も美しく、アロマは美しい高原の森を感じさせるような爽やかさと芳醇さがあり、テイストは酸とタニックさの美しいバランスと、美しさが三拍子揃ったワインだと感じました。
セラーで直接購入すると箱付きで買えたりするのもポイントでしょうか。(笑)
また、半地下ワインセラーの雰囲気も素敵なので、ワイナリー見学もお薦めですね。
なお、3番手の長野カベルネ・フランとこちらはお薦めポイントとしては同点なのですが、長野カベルネ・フランの方が市場価格および購入価格が安いため、上位にさせていただきました。
5th Asahimachi Wine Myster’s Selection Cuvee Zweigelt Rebe 2016 (朝日町ワイン マイスターセレクションキュヴェ ツヴァイゲルトレーベ 2016)

Origin (生産地) : Japan Yamagata (日本 山形県)
Kind of Grape (葡萄品種) : Zweigelt Rebe 100% (ツヴァイゲルトレーベ100%)
w.aoki’s rating : 7.6 (B+)
Purchased Shop (購入店) : Asahimachi Wine (朝日町ワイン)
Purchased Price (購入価格) : 3,200 yen
最後を飾るのは、朝日町ワインのツヴァイゲルトレーベ100%のこちら、マイスターセレクションキュヴェ ツヴァイゲルトレーベ 2016です。
ここまでは葡萄の産地は全て長野県でしたが、こちらは葡萄の産地もワイナリーも山形県。
そして、この日本ではやや珍しい品種・ツヴァイゲルトレーベ。
こちらのワインは、アロマはワイルドな黒い果実の芳ばしい雰囲気を感じながら、テイストはストレートに甘さがドーンと真正面から来るのがポイントです。
それでいながら余韻はキリッとドライなのでフルボディなのに飲み易い感じが個人的にはポイントが高かったですね。
価格も他のお薦めワインに比べると比較的安価なので、是非1本いかがでしょうか。
いかがでしたか。
日本のワインと言うとまず思い浮かべるワインが千差万別になると思いますし(言い換えれば美味しいと言われている銘柄の共通認識が無いと言うことですね)、本場と言われるフランスを始めイタリアやスペイン・ドイツなどに比べて品質が劣っているのではと思う方もいらっしゃるかもしれません。
確かにフランスのワイン造りの歴史は長く、葡萄を通してテロワールを表現する技術も秀でているものがあります。
しかしながら、少なくとも日本の一部のワイナリーにおいては、このフランスのワインに勝るとも劣らないワインを造ることができることが、ワイナリーツアーや試飲(購入後に自宅でも含む)を通して分かりましたし、実際にブラインドテイスティングをすれば分からないのではと思う程品質が高いワインもありました。
寧ろ、信州小諸メルローを始めトップクラスの国産ワインは、多くのフランスワインよりも高い品質を持っているのではないかと感じます。
カベルネ・ソーヴィニヨンや特にピノ・ノワールではフランスやイタリア、ドイツなどとは未だ差が大きいと感じますが、メルローやカベルネ・フラン(特にメルロー)は戦えるワインを造れるワイナリーが増えてきていると思います。
故に、国産ワイン選びで迷ったら、まずはメルローのワインを買ってみることをお薦めします。
特にそのワイナリーのフラッグシップワインなら、なおのこと間違いないでしょう。
それでは、また何か特集を思い付きましたら、順次記事を追加していこうと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。