Cafe Short Summer Spica ③

ここは Cafe Short Summer Spica。
今日も角のソファー席で寛ぐ2人のおしゃべりが聞こえます。

S : 東京出身・横浜在住の30代
  世の中を斜めに見ている男性。少々理屈っぽく、よく話が飛んでいく。
K : 大阪出身・横浜在住の30代
  直情型で活発な女性。素直で常識人。たまに関西弁が出ることがある。
  

天気予報

S「週末は晴れるかな?」

K「曇りのち晴れみたいだよ。」

S「なんかロマンを感じない言い方だなぁ。」

K「ならあなたなら何て言うのよ。」

S「夜は空一杯の星が広がるよ(はぁと)とか?」

K「(はぁと)ってなによ、(はぁと)って。」

S「(はぁと)って言っても絵文字のハートマークね。
  平仮名で(はぁと)は逆に引くし。」

K「いやまぁどっちでも引くけど。」

S「ときに日本には恥の文化というものがあるよね。」

K「一気に話が飛んだね。」

S「なぜこの国にはそんなものが存在するのだろう。」

K「島国だから外のことが気になるんじゃないの?
  それが転じて他人の目線に敏感になったとか。」

S「でも、スリランカやキューバやマダガスカルに恥の文化があるって聞いたことないよね。」

K「島繋がりならイースター島にもそんなのなさそう。」

S「恥の文化があったらモアイなんて作らないと思うよ。」

K「モアイに失礼やろ。」

S「僕はモアイのことは好きなんだけど、あの顔ってちょっと間が抜けてない?

K「まぁ確かに凛々しい系統の顔とはちょっと違うけどさ。」

S「そう言えば、中学の頃にモアイって呼ばれてた先輩が部活に居たな。」

K「プカオが似合いそうだね。」

S「それ頭に乗ってる帽子みたいなのだっけ?」

K「帽子かどうかはよく分かってないんだって。
  一説によれば髪飾りとか。」

S「アクセサリーなんて、モアイも中々粋だね。」

K「モアイにもオシャレさせてたって、なんかちょっとカワイイよね。」

S「一説によると、モアイは墓碑として建造されたとも言われてるからね。
  亡くなった人がオシャレ好きだったら有り得る話だと思うよ。」

K「服を着たモアイなんてのもあるのかな。」

S「そこまでの削岩技術はなかったんじゃない?
  日本で言えば古墳時代だし。」

K「埴輪とかならまだしも、確かに大き過ぎるかも。」

S「手が着いてるのは在るけどね。
  ちなみに、モアイって日本にも在るの知ってる?」

K「お台場の自由の女神みたいに?」

S「そうそう。
  宮崎県のサンメッセ日南には、世界で唯一イースター島の長老会が認めたモアイが在るよ。
  そこのモアイ像はお台場の自由の女神と違って、大きさも形も本家と全く同じ。」

K「モアイ公認モアイってとこ?」

Sアントニオ猪木公認アントキの猪木みたいだね。」

K「後ろの方ひさしぶりに聞いたわ。」

S「本名は小松原裕。」

K「いや聞いてないし。」

S「そうそう、北海道にもモアイが在るよ。
  札幌市の真駒内滝野霊園はモアイのお陰で今や新名所。」

K「名所って観光地みたいやん。」

S「ちなみにモアイの他にストーンヘンジもあるらしい。」

K「その2つ関係あるん?」

S大仏も居るんだって。」

K「なんか日光のテーマパークみたいやな。」

S「向かい合ったモアイが座板を持っているように造られたモアイベンチもある。」

K「なんか気が休まらなそう。」

S「そう言えば渋谷にもモヤイ像と言うのが在るよね。」

K「あ~、あの80年代のロッカーみたいなの。」

S石像だけにストーンズみたいな。」

K「ダジャレかい。」

S「流石に舌は出てないけど。」

K「そこまでやったらパクリかダジャレか分からんわ。」

S「顔は多少違うけど、モヤイ像は大田区の蒲田や伊豆諸島の新島にも在るらしい。」

K「それ覚えてて役に立ったことあるん?」

S「雑学を知ってて得することはあるけど、知らなくて恥を搔くことはないよ。」

K「恥と言えば話戻るけど、恥の文化だったらなんでモアイを作らないって思うの?」

S「裸体の石像など、恥以外の何物でもないじゃない。
  日本の埴輪は鎧兜を身に纏い、剣を腰に差してるよ。」

K「まぁ馬も轡や鞍を身に着けてるしね。」

S「故に、島国だからと言って必ずしも恥の文化になるとは限らないと思うんだよ。」

K「そもそも恥の文化って、簡単に言うとどんな感じなのかな。」

S「心理的には、その行為が恥ずべきものかどうかが行動判断の基準ってとこじゃないかな。
  恥を搔きたくないから埴輪に服は着せるし、みんな出る杭にならない。
  結果、横並び大好き。」

K「埴輪はええとして、アメリカ人とは真逆の考え方だよね。
  皆と同じ色に染まるなってことわざがあるくらいだし。」

S「日本だと逆で、みんなと違うことを言うとKYになることが多々あるよね。」

Kあなた多いでしょ。」

S「僕は頭が基本柔らかいから大丈夫。」

K「さり気なくKY入れとるし。」

S「そう言えば、何の話してたんだっけ?」

K「週末の天気の話だよ。」

S「なに言ってるの、曇りのち晴れでしょ。」

K「それロマンがない違うんか。」

S「夜は空一杯の星が広がるよ(はぁと)」

K「もうええわ。」

S「そろそろ帰ろうかな。」

K「私も帰るわ。」

S & K「じゃ、またあした。」

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